九蓮宝燈

九蓮宝燈(チュウレンポウトウ)とは?

九蓮宝燈(チュウレンポウトウ)とは、同一スート(萬子・筒子・索子のいずれか)で特殊な組み合わせをつ、非常に珍しく難易度の高い役のことです。具体的には、「1112345678999」という特定の基本形に、さらに同一スートの数牌が1枚追加されて完成する役です。その完成形は伝説的に美しく、『役満の中の役満』とも称され、国標麻雀では88番(ファン)の最高クラス役に位置付けられています。

九蓮宝燈の基本ルール・成立条件

  • 同一スート(萬子・筒子・索子のいずれか1種)のみで構成すること:他のスートや字牌を一切含んではいけません。
  • 基本的な構成として「1112345678999」を揃えること:必ずこの特定の組み合わせを手牌に持ち、さらに同一スートの数牌を1枚加えた14枚の和了形を完成させる必要があります。
  • 門前清(鳴き無し)のみで成立する:九蓮宝燈は門前役であり、副露(ポン・チー・カン)は一切認められません。

例示的な牌形

  • 手牌:1萬が3枚、2萬、3萬、4萬、5萬、6萬、7萬、8萬、9萬が3枚。
  • 説明:特定の基本形「1112345678999」に追加の牌を揃えた典型的な九蓮宝燈。

九蓮宝燈の注意点

  • 配牌時の状況判断が最重要:配牌や序盤で同一スートが非常に偏り、かつ「1・9」の牌が複数枚ある場合にのみ狙うべき役です。中途半端な配牌からは狙わず、他の役へ早めの切り替えを意識しましょう。
  • 不要な牌の整理は慎重に:九蓮宝燈は全ての牌が同一スートであるため、他スートや字牌は早めに処理しつつ、安全牌の確保も怠らないようにしましょう。「1」と「9」の牌が特に重要なので、誤って捨てないよう慎重な牌整理が必要です。
  • 他家からの警戒を避ける工夫:同一スートばかり切り出していると他家に狙いが察知されます。序盤は手牌をなるべく伏せ気味に進め、他家の警戒を避けましょう。
  • 絶対に副露(鳴き)をしない:九蓮宝燈は門前清限定役であるため、絶対に鳴きを行ってはいけません。他家から欲しい牌が出ても、我慢強く自摸(ツモ)にこだわる覚悟が必要です。
  • 守備面のリスク管理が極めて重要:九蓮宝燈を狙う手牌は非常に偏るため、防御が困難になります。不要牌を早期に安全牌としてキープし、他家のリーチに備えることが非常に重要です。
  • 柔軟な役の切り替えを意識する:九蓮宝燈が困難と感じたら、「清一色」「一気通貫」「混一色」などの別の役へ柔軟に転換できる準備を常に意識しましょう。無理な固執は危険を招きやすいため、冷静な状況判断を常に優先します。

他の役との組み合わせ

  • 清一色(24番)との複合:九蓮宝燈は同一スート限定の役なので、清一色が自然に複合し、合計112番となります。
  • 無字(1番)との複合:字牌を使わないため、無字も自動的に成立します。
  • 断么九(タンヤオ)は不可能:必ず1と9を含むため、断么九との複合はありません。