字一色

字一色(ツーイーソー)とは?

字一色(ツーイーソー)とは、手牌がすべて字牌(風牌:東南西北、三元牌:中發白)だけで構成された特殊な和了形のことです。字牌のみを使用するため非常に難易度が高く、国標麻雀では最上位クラスの64番(ファン)に設定されている、究極の高得点役の一つです。

字一色の基本ルール・成立条件

  • 使用する牌は字牌(東・南・西・北・中・發・白)のみであること:数牌(萬子・筒子・索子)は一切使用できません。
  • 通常の和了形(4面子1雀頭)を満たすこと:面子は刻子(または槓子)のみで構成されます(字牌のみであるため、順子は作れません)。雀頭(対子)も字牌で構成する必要があります。
  • 副露(ポン・カン)をしても成立可能:門前清でも、副露をして和了しても役として成立します。

例示的な牌形

  • 手牌:北刻子、南刻子、西刻子、白刻子、發雀頭。
  • 説明:字牌のみで構成された典型的な字一色の基本形。

字一色の注意点

  • 配牌段階での判断が極めて重要:配牌や序盤の段階で字牌が多数集まっている時のみ狙うのが現実的です。配牌状況がよくない場合は無理をせず、早めに別の役へ方針転換を考えます。
  • 手牌の管理を刻子形成に集中させる:字一色は順子が作れないため、全て刻子または槓子にする必要があります。字牌の対子や暗刻を丁寧に扱い、刻子化を積極的に進めます。不要な字牌を早めに切り、刻子候補を整理しましょう。
  • 副露(ポン・カン)のタイミングを慎重に見極める:他家が捨てた字牌をポンして刻子形成を行いますが、早すぎる鳴きは他家の警戒を呼び、必要な牌が絞られる危険があります。ある程度自摸(ツモ)で手が進んでから、確実に刻子が成立するタイミングで副露を仕掛けるのが理想的です。
  • 他家の警戒をかわす戦術が重要:字牌のみを鳴いていると、他家は容易に字一色を予測し、必要牌を絞り始めます。序盤から中盤にかけてはなるべく手牌を伏せ、後半に一気に仕掛けることで成功確率を上げます。
  • 防御面のリスク管理を徹底する:字一色を狙うと牌が極端に偏り、防御が非常に難しくなります。不要な数牌や中張牌を早めに処理し、安全牌としてキープし、他家のリーチや攻撃への対策を常に心掛けることが大切です。
  • 他の役への切り替え可能性を常に意識する:字一色が難しい状況でも「小三元」「小四喜」「混幺九」「碰碰和」などの他の役に柔軟に方針転換できるよう手を進めます。無理な固執は致命的な失敗を招くため、常に状況に応じた臨機応変な対応を意識します。

他の役との組み合わせ

  • 小四喜(64番)との複合:東南西北を中心に手を作ることで、小四喜と字一色が複合し、計128番という超高得点を狙えます。
  • 小三元(64番)との複合:中發白を中心にした手作りを行うと、小三元との複合で計128番になります。
  • 碰碰和(対々和・6番)との複合:字一色は刻子で構成する役なので、碰碰和と必然的に複合します。合計70番以上の高得点が得られます。
  • 混幺九(32番)との複合:字牌以外に幺九牌を混ぜると混幺九との複合になりますが、字一色には数牌が使えないため、これは成立しません。