緑一色

緑一色(リューイーソー)とは?

緑一色(リューイーソー)とは、手牌がすべて緑色のみで構成される特殊な和了形のことです。具体的には、索子のうち「2・3・4・6・8」と字牌の「發(緑發)」のみを使用する役です。緑色だけで統一されるため非常に難しく、国標麻雀では88番(ファン)という最高ランクの役に設定されています。

緑一色の基本ルール・成立条件

  • 使用できる牌は緑色のみ(索子の2・3・4・6・8と發):それ以外の牌(萬子、筒子、他の索子、字牌の東南西北中白)は一切使えません。
  • 通常の和了形(4面子1雀頭)を満たすこと:面子は順子、刻子、槓子のいずれでも可能ですが、使える牌は上述の緑牌のみです。雀頭(対子)も必ず緑牌で構成する必要があります。
  • 副露(ポン・チー・カン)をしても成立可能:門前清でも、副露して和了しても緑一色は成立します。

例示的な牌形

  • 手牌:發刻子、2索刻子、3索刻子、4索刻子、6索雀頭。
  • 説明:發を含む基本的な緑一色形態。

緑一色の注意点

  • 初期段階の手牌判断が最重要:配牌や序盤で緑牌(索子の2・3・4・6・8、發)が多数ある場合にのみ狙いましょう。配牌が良くない場合は、無理に狙わず早期に他の役に方針転換する柔軟性を持つことが大切です。
  • 發を最重要牌として優先管理する:緑一色の中でも發は特に重要で、役牌としてポンしやすいため、序盤から積極的に確保しましょう。他家からの發の放出を見逃さず、副露のチャンスを逃さないことが肝要です。
  • 副露(ポン・チー・カン)のタイミングを慎重に決定する:早期に副露を繰り返すと他家が警戒し、必要牌を絞られるリスクが高まります。特に索子の緑牌は他家にも使われやすいため、牌の出方を慎重に見極めて副露しましょう。ある程度自力で手を進めてから、確実に揃えられる段階で副露を活用するのが理想です。
  • 他家の警戒をかわす工夫が必要:索子の緑牌や發ばかり鳴いていると、緑一色狙いを他家がすぐに察知します。序盤~中盤は極力手牌を伏せ気味に進め、終盤で一気に副露を集中させましょう。
  • 防御面のリスク管理を徹底する:緑一色を狙うと手牌が偏り、防御が非常に弱くなります。早めに他のスートや字牌を安全牌として整理し、他家からの攻撃に備えるよう心掛けましょう。
  • 役の柔軟な切り替えを意識する:緑一色が難しい状況になった場合でも、「混一色」「清一色」「混幺九」「碰碰和」などへの柔軟な切り替えも考え、無理な固執は避けましょう。

他の役との組み合わせ

  • 清一色(24番)との複合(發を含まない場合のみ成立):發を使わず索子の緑牌のみで構成すると清一色が複合します(非常に希少)。
  • 混一色(6番)との複合(發を含む場合):發を含む緑一色は字牌を使うため、混一色が成立します。
  • 碰碰和(対々和・6番)との複合:すべて刻子または槓子で構成する場合、碰碰和が成立し、計94番以上になります。
  • 役牌(發・2番)との追加:發の刻子を揃えると役牌として追加で2番加算されます。