混幺九

混幺九(ホンヤオチュウ)とは?

混幺九(ホンヤオチュウ)とは、手牌のすべてが1と9の数牌および字牌のみで構成される特殊な和了形です。「幺九牌」(1・9の数牌)と字牌だけを使った手牌であり、中張牌(2~8の牌)が一切含まれないため、非常に難易度が高く、高得点(32番)に分類されます。

混幺九の基本ルール・成立条件

  • 使用可能な牌は幺九牌と字牌のみ:幺九牌とは各スートの1・9の数牌を指し、それ以外の数字(2~8)は使えません。字牌(東南西北、中發白)は自由に使えます。
  • 面子の構成は刻子または槓子のみ:順子(連続した数字の組み合わせ)は一切認められません。全て刻子か槓子で構成する必要があります。
  • 雀頭も幺九牌または字牌でなければならない:対子も必ず1・9・字牌のいずれかです。
  • 副露(ポン・カン)をしても成立可能:門前清(鳴かない)状態でなくても、鳴いて和了しても役として成立します。

例示的な牌形

  • 手牌:中-中-中、1-1-1萬、1-1-1筒、9-9-9索、 南雀頭。
  • 説明:1・9と字牌のみで構成された典型的な混幺九。

混幺九の注意点

  • 配牌段階の状況判断が最も重要:配牌で字牌や1・9の牌が多数集まった時だけ狙うのが現実的です。中途半端な配牌から無理に混幺九を狙うのは避け、他の役への柔軟な切り替えを検討しましょう。
  • 刻子(または槓子)を中心に手牌を組み立てる:混幺九では順子が認められないため、手牌は必然的に刻子中心となります。対子を大切にし、刻子・槓子に発展できるよう、手牌の重複管理を丁寧に行いましょう。
  • 副露(ポン・カン)の活用方法を慎重に決定する:他家から出た幺九牌や字牌を積極的にポンして刻子を揃えます。ただし、早期に鳴きすぎると他家が手牌を絞り、和了が困難になる可能性があります。鳴くタイミングは中盤以降、確実に面子が揃い始めた時点で行うのが理想的です。
  • 他家の警戒をかわすための工夫が必要:幺九牌や字牌ばかりを鳴いていると他家が混幺九狙いを察知しやすく、必要牌が出にくくなります。序盤はある程度伏せ気味に進め、後半に鳴きを集中させましょう。
  • 守備面のリスク管理を忘れずに:混幺九を狙うと牌の偏りから防御が難しくなりがちです。特に不要な中張牌(2~8)を早めに整理し、後の安全牌として活用できるよう意識的に残すとよいでしょう。
  • 柔軟な役の切り替え判断が必要:手牌が混幺九として成立困難な場合でも、状況に応じて「碰碰和」「混老頭」など別の刻子系役への移行を常に考えておくことが重要です。無理な固執をせず、臨機応変な対応が求められます。

他の役との組み合わせ

  • 碰碰和(対々和・6番)との複合:混幺九は刻子中心のため、対々和とは自然に複合します。両役合わせて38番という非常に高い得点になります。
  • 混老頭(4番)との複合:全ての牌が幺九牌と字牌である混幺九は、混老頭と自動的に複合します。
  • 役牌(三元牌・風牌・2番)との複合:役牌を刻子として手牌に加えることで追加得点を狙えます。
  • 字一色(64番)への発展可能性:途中で1・9を捨て、字牌のみで構成すると最高位の役「字一色」も狙えます。