清幺九

清幺九(チンヤオチュウ)とは?

清幺九(チンヤオチュウ)とは、手牌すべてが1と9の数牌のみで構成された特別な和了形のことです。使用できる牌は各スート(萬子・筒子・索子)の「1」と「9」のみで、中張牌(2~8の牌)や字牌は一切含んではいけません。非常に制約が厳しいため難易度が高く、国標麻雀では最高クラスの64番(ファン)という得点が設定されています。

清幺九の基本ルール・成立条件

  • 使用可能な牌は「1」と「9」の数牌のみ:萬子、筒子、索子のいずれかのスートの1または9の数牌以外は使えません。「2~8」の数牌および字牌は完全に使用不可です。
  • 構成はすべて刻子または槓子である必要がある:順子(例:123、789)は一切認められず、すべて刻子か槓子のみで構成されなければなりません。
  • 雀頭(対子)も「1」または「9」である必要がある:雀頭も必ず幺九牌(1または9)で構成されなければいけません。
  • 副露(ポン・カン)をしても成立可能:門前清(鳴かない)でも、鳴いて和了しても役として成立します。

例示的な牌形

  • 手牌:1-1-1萬、9-9-9筒、1-1-1萬、9-9-9索、 9萬雀頭。
  • 説明:1・9のみで揃えた刻子の基本型。

清幺九の注意点

  • 初期段階の手牌状況が非常に重要:配牌や序盤の段階で1・9の牌が多数揃い、対子や暗刻がある場合のみ狙うべき役です。中途半端な配牌の場合、無理をせず他の役への早めの切り替えを検討します。
  • 刻子形成を意識した丁寧な手牌管理:清幺九は刻子または槓子のみが認められるため、対子ができた場合は大切に管理し、刻子化を目指しましょう。他家からポンできる場合は積極的にポンし、刻子形成を進めます。
  • 副露(ポン・カン)のタイミングを慎重に決定:早すぎる副露は他家に狙いを察知され、牌が止められる危険性があります。手牌が完成に近づいた段階で、慎重に副露を行うことが重要です。可能な限り、自摸(ツモ)による暗刻形成を狙いつつ、後半で副露を集中させましょう。
  • 他家からの警戒対策をしっかり行う:幺九牌ばかりを鳴くと他家はすぐに清幺九狙いを察知し、必要な牌が出にくくなります。序盤~中盤までは慎重に手牌を伏せて進めるのが理想的です。他家が牌を止め始めたら、無理に役を狙わず、放銃を避ける守備的な対応を検討しましょう。
  • 防御面のリスク管理を徹底する:清幺九を狙う場合、手牌が極端に偏り、防御力が非常に弱くなります。不要な中張牌や字牌を早めに整理し、安全牌として確保しておき、他家の高得点手に備えることが重要です。
  • 柔軟な役切り替えを常に意識する:途中で狙いが難しくなった場合でも、「混幺九」「混老頭」「碰碰和」などの他の役に柔軟に方針転換できるように手を進めます。無理な固執は致命的な失敗につながるため、常に状況判断を優先しましょう。

他の役との組み合わせ

  • 碰碰和(対々和・6番)との複合:全て刻子または槓子で構成されるため、自然に対々和が成立します。合計70番の超高得点になります。
  • 無字(1番)の複合:字牌を使用しないため、無字も自動的に成立します(ただし1番のみ追加)。
  • 四槓(88番)との究極複合(理論上):清幺九を槓子で4つ揃えることができれば、最高峰役の四槓(スーカン)との究極的な複合も可能ですが、実現は極めて困難です。