一色四步高

一色四歩高(いっしょくすーぷこう)とは?

一色四歩高(いっしょくすーぷこう)とは、同一スート(萬子・筒子・索子いずれか)において、数字が一定の間隔(1ずつまたは2ずつ)で連続してずれた4組の順子を作った和了形のことを指します。たとえば、「123筒」「234筒」「345筒」「456筒」のように1ずつずれる場合や、「123筒」「345筒」「567筒」「789筒」のように2ずつずれる場合があります。国標麻雀では32番(ファン)の高得点役に分類され、完成が非常に難しい反面、大きな価値を持つ役種です。

一色四歩高の基本ルール・成立条件

  • 同一スートであること:萬子、筒子、索子のいずれか1種類のみ使用可能。他のスートや字牌が混じってはいけません。
  • 4つの順子が一定の間隔で連続してずれていること:順子は数字が1間隔(例:123→234→345→456)または2間隔(例:123→345→567→789)でずれる形で作る必要があります。途中で間隔を変更することは許されません。
  • 標準的な和了形(4面子1雀頭)を満たす:一色四歩高の4順子の他に、必ず雀頭(対子)が必要となります。
  • 副露(チー・ポン・カン)をしても成立可能:門前清だけでなく、副露しても役として成立します。

例示的な牌形

  • 手牌:2-3-4萬、3-4-5筒、4-5-6筒、5-6-7索、7筒雀頭。
  • 説明:萬子の連続した順子が1ずつずれながら4組成立。

一色四歩高の注意点

  • 序盤での牌の状況判断が非常に重要:配牌や序盤で同一スートが非常に偏り、かつ連続する数字が多く揃っている場合のみ狙いましょう。途中から狙うのは極めて難しく、早めの見極めが重要です。
  • 手牌の重複を最大限に活用する:一色四歩高は順子同士が部分的に重なる形で牌を活用します。例えば「234」「345」の場合、「3・4」が重なります。この重複を有効活用し、牌のロスを防ぐことが重要です。同じ牌を無駄に捨てず、2~3枚重なっている場合は丁寧に管理しましょう。
  • 副露(チー)のタイミングを慎重に判断する:この役は副露しても成立しますが、早すぎる鳴きは他家に役を察知される原因になり、重要な牌を出してもらえなくなります。手牌が完成に近づいた段階で必要最小限の副露を行うと、他家に警戒されにくくなります。
  • 他家からの警戒対策をしっかり行う:同じスートを何度も鳴くと、他家は簡単に一色四歩高狙いを察知します。すると牌を絞られてしまいます。序盤・中盤はなるべく手を隠し、不要牌をさりげなく処理しつつ、後半で一気に仕掛けることが理想的です。
  • 守備面のリスク対策をしっかり準備する:一色四歩高を狙う過程では、牌が偏って防御面が弱くなりがちです。不要なスートや字牌を早めに切り、安全牌として確保しておくことが必須です。
  • 柔軟な役の切り替え能力を持つ:一色四歩高が難しいと感じた場合、「一色三歩高」や「清一色」、「一気通貫」などに柔軟に役の方針を変更できるよう手を作りましょう。無理に固執すると和了のチャンスを失うので注意が必要です。

他の役との組み合わせ

  • 清一色(24番)との複合:同じスートで構成するため自然に清一色と複合します。両役が成立すると、計56番の高得点となります。
  • 一気通貫(8番)との複合:一色四歩高の構成によっては「123・456・789」といった順子が揃い、一気通貫とも複合可能です。
  • 平和(ピンフ・2番)との複合(門前清限定):一色四歩高の他に、残る面子が順子で雀頭が役牌でない場合、平和も成立します。