三色同刻(サンショクドウコク)

三色同刻(サンショクドウコウ)とは?

萬子(マンズ)・筒子(ピンズ)・索子(ソーズ)の3種類すべてで、**同じ数の刻子(ポンの形)**を揃えたときに成立する役。一般的には2翻として扱われるケースが多い(※ただし、ローカルルールや古いルール体系では1翻・2翻など異なる扱いがある場合も)

三色同刻基本ルール・成立条件

刻子(ポン・暗刻・明刻)であること

  • 三色同刻は「三色同じ数字の刻子」なので、順子(チーの形)が含まれる手役(例:三色同順)とは無関係です。
  • 副露(ポンして明刻を作る)していても構いませんし、暗刻(手の内で3枚揃える)でもOKです。つまり、門前か副露かは問わずどちらでも成立します。

異なる3スーツ(萬・筒・索)で同じ数字

  • 「三色同刻」の“同”は“数字”を指し、「三色」は萬・筒・索の3種類を指します。
  • 例えば、∗5\m 5\m 5\m∗5\m\ 5\m\ 5\m・∗5\p 5\p 5\p∗5\p\ 5\p\ 5\p・∗5\s 5\s 5\s∗5\s\ 5\s\ 5\s が揃えばそれだけで三色同刻部分は完成ですが、手全体としてはまだ雀頭や残りの面子を揃える必要があります。
  • 同じ数字さえ揃っていれば、どの数字でも構いません(1~9のいずれでも可能)。

手牌全体として和了形を作る

  • 当然ながら、三色同刻だけでは和了できるわけではなく、手牌が4面子+1雀頭という全体形を満たす必要があります。
  • その中に「萬・筒・索で同じ数字の刻子が3つ」含まれれば三色同刻が成立し、2翻(もしくは1翻扱いのルールもある)の役が加算されます。

三色同刻の注意点

レアかつやや作りにくい

  • 三色同刻は、数牌(萬・筒・索)同じ数字の刻子を3組揃えねばならないため、相当高い偶然性が必要で意図的に狙うのは難しいです。
  • 途中まで対々和(トイトイ)や三暗刻を目指していて、結果的に三色同刻も満たしていた…といった“副次的な成立”が大半です。
  • それでも、2翻分の価値があるため、他に役と複合できれば満貫やハネ満につながる可能性があります。

対々和(トイトイ)・三暗刻などとの複合

  • 刻子主体の手役である対々和(トイトイ:4つの刻子)や三暗刻(暗刻3組)と組み合わせやすく、複数の翻を合計できます。
    • 例:三暗刻(2翻)+三色同刻(2翻)+役牌(1翻)=合計5翻 → 満貫~跳満など。
    • 対々和+三色同刻だけなら最低3翻程度ですが、そこにドラが絡むと一気に高くなることもあります。
  • ただし、三色同刻を成立させるためには「3つの刻子がいずれも萬・筒・索で同じ数字」かつ「残りの刻子1組(対々なら計4刻子)や雀頭」が必要になるので、想定以上に難度は高めです。

副露のタイミング

  • 刻子を集める際、ポンや明槓で作る形が主流となるケースが多いですが、ポンの仕方次第では自分が本来狙っていた三色同刻の数字が他家に捨てられず成立しにくいこともあります。
  • 「どの数字で三色同刻を揃えられそうか?」を冷静に見極めつつ、中盤以降に明刻ができれば三色同刻に近づく可能性がありますが、優先して狙うよりは結果的に成立する形と考える方が無難です。

バランスと見合い

  • 他の刻子系役(対々和、三暗刻、混一色など)に比べると、三色同刻は成立率が低いです。
  • 途中で「1~9のどこを狙うか?」というのを決め打ちするとかえって失敗するリスクも高いので、自然に刻子が被ったときに“あ、三色同刻になりそう”くらいの心構えがちょうどよいです。
  • もし途中で一部の数字が他家に鳴かれたり、山に枯れたりしたら、三色同刻はあきらめて他の役や速度を優先しましょう。

暗刻メインの場合の三暗刻との重複

  • 三暗刻(暗刻3組+残り1面子はポン・チー可)と三色同刻の複合はわずかに可能ですが、暗刻の数字が全て同じでかつ萬・筒・索で揃う必要があります。
  • さらに第4面子(刻子)を鳴くか暗刻にするかで、対々和も同時に満たせる可能性もあり、大幅な翻数アップが見込めます。
  • しかし、狙ってできるほど簡単ではなく、偶然の重なりが必要です。

チャンタ系・混老頭との相性

  • チャンタ(1,9含み)や純チャン(1,9のみの構成)、混老頭(字牌や1,9だらけ)などの「端牌・字牌を活用する役」と三色同刻はあまり相性が良くありません。
  • なぜなら三色同刻は基本的に中張牌(2~8)を使うことも多く、そもそも数字が統一されていないと成立しないので、「1,9刻子が3種類被る」形は極端に難易度が上がります。
  • 1・9で三色同刻を狙うというのも理屈上は可能ですが、枚数的に厳しくほとんど現実味はありません。

ドラとの組み合わせ

  • 刻子はドラが乗ると一気に翻数が跳ね上がり、三色同刻の2翻と合わさって満貫や跳満に届くケースもあります。
  • 特に赤ドラがあるルールでは、赤5萬・赤5筒・赤5索を同時に刻子化して三色同刻になれば、ドラ3+役2翻という強力な手が生まれる可能性もあります(ただし実現は非常にレアです)。

役満との絡み

  • 役満(四暗刻、大三元、国士無双など)を目指す途中で三色同刻が部分的に見えてくることはありますが、役満が確定するなら三色同刻の価値は加算されません(役満が優先される)。
  • 四暗刻は「暗刻4組+雀頭」であり、そのうち3組が同じ数字の三色同刻になっていたとしても、結果は役満(四暗刻)の方が圧倒的に高い点数なので、三色同刻の2翻は重複しません。