地和(チーホー)

地和(チーホー)とは?

地和(チーホー)は、日本麻雀での役満のひとつで、子(庄家以外のプレイヤー)が配牌を受け取った直後、一度も副露や打牌をせず、最初に引いてきたツモ牌(第一ツモ)で和了する現象を指します。子が第一巡の自分のツモ牌のみで和了できた場合、他家の鳴きが介入していなければ地和となります。親が配牌直後に和了となる「天和(テンホー)」と対になる形で、子限定の極めてレアな役満です。

地和基本ルール・成立条件

子のプレイヤー(親ではない)であること。配牌(13枚)+第一ツモ(1枚)=14枚でアガリ形が完成している。他家の捨て牌や鳴き(ポン・チー・大明槓など)が一切発生しないまま第一ツモに至ったこと。

  • 対局が開始され、親が第一打牌を捨てる前に子がツモを行う形式のルールであれば、「他家の捨て牌がない=誰も鳴きできる場面が発生していない」状況となる。
  • もし親(または他家)が第一巡で鳴きをしたり、捨て牌を行ったりすると地和の権利は消える。

他家の動きがあった場合は無効

  • 第一巡目で親が打牌するより先に鳴きが起こる(たとえば暗槓の宣言など)と地和は消滅する。
  • 他家がなんらかのアクションを行う前に、自分がツモって和了を宣言できることが絶対条件です。

地和の注意点

戦術的意味はほぼなし

  • 地和は「最初のツモで完成」という完全に運だけの現象であり、プレイヤー側で狙う・回避するなどの戦術は実質的に存在しません。
  • 他家からはどうしようもなく、成立したら一瞬で役満の点数が決まるという極めて稀有なケースです。

発生頻度の超低さ

  • 親の天和よりはやや可能性が高いとされるものの、やはり非常に低確率で、打ち手が自分の一生で遭遇するかどうかというレベルのレア役です。
  • 観戦者・対局者共に、目撃するだけでも貴重な経験となります。

ローカル扱い

  • 一部のルールで「地和はダブル役満扱いにする」「地和・天和共に親子関係なくW役満」などの取り決めをする場合がありますが、一般競技ルールでは通常1倍役満です。

地和と天和の比較

  • 天和(テンホー)は親が配牌14枚でそのまま和了できる現象。
  • 地和(チーホー)は子が配牌+第一ツモで和了できる現象。
  • どちらも役満であり、他家のアクションが介入する余地がない点は同じ。ただし子の場合、配牌は13枚でスタートし、第一ツモを引いて14枚を完成させる必要がある。

第一巡以外のツモは地和にならない

  • 第二巡以降のツモは当たり前ですが地和の対象外。いくら早く和了っても、1巡目かつ捨て牌介入がない状態でないと成立しません。