九蓮宝燈(チューレンポートウ)とは?
九蓮宝燈は、同一種類の数牌(萬子・筒子・索子)の1~9を使い、「1,1,1,2,3,4,5,6,7,8,9,9,9」のような特定の“テンパイ形”を持ち、さらに和了に至ると成立する役満です。文字通り「1~9のうち端牌(1・9)を3枚ずつ含む」構成で、そのスーツ(萬・筒・索)の牌を計14枚集めるのが基本的な形。九蓮宝燈は俗に「純正九蓮宝燈」を含む場合があり、後述の九蓮宝燈(9面待ち)が典型です。
九蓮宝燈基本ルール・成立条件
一種の数牌のみ
- 萬子か筒子か索子のどれか1種類だけで、1~9を中心に集めます。
- 字牌が1枚でも混ざると成立しないため、完全な清一色であることが絶対条件です。
必要枚数
- 「1と9を最低3枚ずつ」および「2~8の各牌を少なくとも1枚ずつ」合計12枚 + さらに1枚 = 13枚がテンパイの最低形。
- 和了になる14枚目は、上記のいずれかの牌を加えることで完成します。
門前限定
- 九蓮宝燈は、門前(鳴きなし)でないと作れません。
- 鳴き(ポン・チー・槓)をした時点で、テンパイ形が崩れるため不可能となるのが基本です(ローカルに例外があるかもしれませんが、一般ルールでは門前必須)。
九蓮宝燈の代表的形
仮に筒子(ピンズ)で狙うとして、テンパイの最少構成例は
1112345678999(計13枚) 111 2345678 999 (計13枚)
この形のうちどれか1枚を第14枚で加えることで和了します。
- たとえば2筒や3筒を引けば「九蓮宝燈」完成。
- さらに同一スーツのどの牌を引いても和了となる「純正九蓮宝燈(純正形/9面待ち)」と呼ばれる形になる場合もあります。
九蓮宝燈の注意点
スピードが遅め&警戒されやすい
- 九蓮宝燈の形は鳴き不可・完全門前清一色を要するため、かなり時間がかかる場合が多い。
- 他家の捨て牌や仕掛けが進む中、最後まで鳴かずに清一色を集めていると狙いが透けやすく、警戒されがち。
- 早い巡目で配牌から整っている以外、狙いすぎると放銃や時間切れ(他家が先に和了)を招く恐れが高い。
捨て牌の工夫
- 少しでもバレにくくするため、初期に端牌を混ぜたり字牌を切ったりして清一色風を隠そうとするテクニックもあるが、国士無双等との兼ね合いで相手に勘付かれるリスクはある。
- ただし完全に隠し通すのは難しく、他家の動向を見ながら進める必要がある。
フリテンや待ち牌
- 九蓮宝燈テンパイが深くなると純正形(9面待ち)など多面待ちになるが、自分の捨て牌にその牌が含まれているとフリテンとなり、ロン不可でツモのみになる点に注意。
- 九蓮宝燈狙いでは高めの多面待ち形を作るため、フリテンにならないよう捨て牌管理が大事。
ローカルでのダブル役満扱い
- 純正九蓮宝燈(端牌1・9が各3枚、中牌2~8がそれぞれ1枚の初期テンパイ状態)をダブル役満にするかどうかは地域やハウスルールによる。
- 一般競技ルールや公式戦では単独1役満が普通で、複合加算なし。
フリー雀荘・仲間打ちでの特別扱い
- 一部のフリー雀荘や仲間内では「純正九蓮宝燈=ダブル役満」「九蓮宝燈ツモは何倍祝儀」など独自ルールが設定されている場合も。
- 他家と対戦する場合は事前確認が必要。