門前清自摸和(メンゼンチンツモホウ)

門前清自摸和(メンゼンチンツモ)とは

門前清自摸和(以下、門前清自摸または自摸と呼びます)は、門前状態(ポン・チー・明カンなし)で手を進め、自力でツモした場合に成立する一翻役です。日本麻雀における基本的な門前役のひとつで、リーチと並んで非常に頻出する役です。多くの場合は他の役(リーチ・タンヤオ・平和など)と複合し、さらにドラや裏ドラが乗って大きな点数を獲得することが期待されます。

基本ルール・成立条件

門前(メンゼン)であること

  • 副露(ポン・チー・明カン)を一切行っていない状態でなければなりません。
  • 暗槓(アンカン)については門前を崩さない扱いのため、暗槓をしていてもこの点に関してはセーフです。
    • ただし、暗槓によって待ちが変わるとチョンボ扱いになる可能性など、リーチ時のルールも絡むため注意が必要です(リーチしている場合など)。

摸和了(ツモアガリ)であること

  • 他家の捨て牌からのロン和了では、門前清自摸和は付与されません。
  • 自分のツモ番で引いてきた牌が和了牌だった場合にのみ成立します。
  • 「自摸」という読み方は「ツモ」が一般的ですが、ルール上は“自摸(ツモ)=自力で引き当てた和了”を意味します。

門前清自摸和の注意点

リーチとの相性

  • リーチ中にツモ和了した場合、リーチ1翻+門前清自摸1翻が複合し、最低でも2翻(2翻30符など)からスタートできます。
  • さらに一発や裏ドラなどが乗ると、一気に満貫以上を狙える大きな武器になります。
  • 逆に、ノーリーチ(ダマテン)でツモ和了しても門前清自摸1翻はつきますが、出和了(ロン)は「門前清自摸」が付かない点に注意(ロンでは自摸役不成立)。

点数計算への影響

  • ツモ和了時は、子の場合、基本点(符×4)を2家(親と残りの子2人)から分割して支払ってもらう形になります。 実際には親と子で支払い額が異なるなど、計算はやや複雑ですが、総合すると「基礎点×2」の支払いを2家(あるいは3家)から合計して和了者が得るイメージです。
  • 親で門前清自摸をした場合、子3人からそれぞれ同額を支払ってもらうため、さらに高い得点が見込めます(1回のツモ和了で子3人分の点を回収)。

「ダマテン」での自摸

  • リーチをかけずに門前テンパイ(ダマテン)にしておいて、自摸和了して1翻をつける戦術もあります。
  • リーチしないことで相手の警戒を緩める、あるいは既に満貫以上確定などで、あえてリスクを減らしたい場合はダマ→ツモ狙いも有効です。
  • ただしリーチによる裏ドラや一発などの上乗せがなくなる分、爆発力は落ちるため、点差状況などを考慮して使い分けます。

放銃リスクを避ける

  • 副露がない分、手牌の情報が相手に伝わりづらく、相手の攻撃を牽制できるメリットもあります。
  • 一方でツモに頼る形になるため、テンパイが遅れると他家に先制リーチされ、押し返しづらくなる可能性もあります。
  • 門前を維持するかどうか(途中で仕掛けて早和了を目指すか)は、場況や点差によって柔軟に判断しましょう。

門前清自摸和の特殊な状況

他の門前役との複合

  • 平和(ピンフ):平和形でリーチしてツモ和了すると、平和1翻+自摸1翻+リーチ1翻の計3翻。ドラ次第では満貫へ伸びやすいです。
  • 断么九(タンヤオ):門前でタンヤオが成立しツモアガリなら、タンヤオ1翻+自摸1翻(+リーチ1翻)が乗ります。副露タンヤオより得点が倍近く変わるため、門前で狙うメリットは大きいです。
  • 一気通貫・三色同順・七対子などのほかの役とも、門前なら自摸が成立すればさらに+1翻が加わります。結果、手役の伸びしろが大きいのが門前清自摸の特徴です。

ダブル立直との関係

  • ダブル立直(ダブリー)をかけた場合でも、ツモアガリであれば門前清自摸1翻が付与されます。
  • ダブリー2翻+自摸1翻+一発やドラなどが絡めば、一気に跳満~倍満級にまで化ける可能性があります。

フリテンの影響

  • フリテン状態(自分の捨て牌に和了牌が含まれる状態)でも、自摸なら問題なく和了できます。
  • むしろフリテンではロンができないため、ツモに頼らざるを得ないケースもあり、自摸和了時には門前清自摸が付くので、フリテンを逆手にとって一発逆転を狙うこともあります。
  • ただしリーチしている場合のフリテンは、ロン不可+手替わり不可という制約が大きく、結果的に困難を伴います。