断么九(タンヤオ)

断么九(タンヤオチュウ)とは?

断么九は、数牌(萬子・筒子・索子)の 2 ~ 8 のみを使って和了(アガリ)したときに成立する一翻役です。端牌(1 と 9)や字牌(東・南・西・北・白・發・中)を一切含まない構成であれば、門前・副露問わず成立します。一般的には「タンヤオ」と略され、喰いタン(副露してタンヤオを作ること)を認めるかどうかはルールによって異なりますが、現代日本麻雀ではほぼ認められることが多いです。

断么九の基本ルール・成立条件

数牌の 2 ~ 8 のみで構成

  • 手牌が 2 ~ 8 のみ(萬・筒・索いずれも同じ)であれば断么九が成立します。
  • 1・9 を含む面子、または字牌が一つでも入ると成立しません。

門前でも副露(ポン・チー・明カン)しても OK

  • 断么九は門前限定役ではないため、鳴きをしても役がつく点が大きな特徴です。
  • 食い下がりもなく、ポン・チーをしても一翻そのままなので、仕掛け(副露)やすい役となっています。

喰いタン(クイタン)

  • 断么九においては、喰いタンという言葉がよく使われます。
  • これは副露(ポン・チー)をしてタンヤオを完成させることで、あえて門前を維持しなくてもよいメリットがあります。
  • ただし地域や大会によっては「喰いタン無し」ルールが採用されることもごく稀にありますが、現在の主流ルールではほぼ「喰いタンあり」です。

翻数・他役との複合

  • 断么九は1翻役で、単独では大きな得点にはなりづらいですが、ドラや赤牌(赤ドラ)が絡むと大きく化けやすい役でもあります。
  • 例えばタンヤオ + 平和(ピンフ) + リーチ + 自摸 などと組み合わせれば、一気に4翻以上に到達するケースもあります。
  • 仕掛けをしない(門前で完成させる)ことで、門前清自摸和(自摸)やリーチなどと複合して打点アップが期待できます。

断么九の注意点

仕掛けるか門前か

  • 門前タンヤオ:リーチや自摸を絡めて大きな点数を狙えます。点棒に余裕があるときや、手牌の形がよく高い打点を狙いたいときなど、あえて鳴かずに門前を維持する選択肢があります。
  • 喰いタン(副露タンヤオ):ポン・チーで速度を上げ、素早く和了に向かうことができます。点数は安めになりがちですが、テンパイ速度を重視する局面では強力な戦術となります。特にドラや赤牌が複数あるときは仕掛けてでも早和了に持ち込み、効率よく加点する手が多用されます。

役牌・端牌・字牌の扱い

  • タンヤオを狙うなら、1・9・字牌は早めに切るのが基本です。
  • ただし、手牌にドラが絡んだ 1・9 や、有効そうな役牌(自風や場風牌)が重なりそうであれば、そちらを優先する場合もあります。
  • 途中で「タンヤオにこだわるか、役牌重視で鳴くか」「1 や 9 がドラなら捨てずに面子を作るか」を都度判断しましょう。

純チャン・チャンタ(ジュンチャン・チャンタ)との対比

  • 混全帯么九(チャンタ)や純全帯么九(ジュンチャン)は逆に 1・9 を含む役なので、タンヤオとは真逆の構成です。
  • タンヤオ狙いで進める途中で 1・9 を引き、チャンタ系に方針転換することはまずありません。
  • 「仕掛け始めてから 1 や 9 を引いても処理に困る」ことが多いため、序盤でタンヤオに寄せるか、チャンタ・役牌などを狙うかを定めておくとよいでしょう。