国士無双十三面待ち(コクシムソウジュウサンメンマチ)

国士無双十三面(コクシムソウジュウサンメン)とは?

国士無双十三面は、一般に「国士無双(コクシムソウ)」のテンパイ形が 13面待ち(じゅうさんめんまち)となった状態、およびその和了を指す呼び方です。通常の国士無双は、1枚ずつ揃えた13種類の么九牌(1・9数牌+字牌)に対し、もう1枚を同種牌で対子を作り和了する形をいいます。そのテンパイの段階で、13種類のうちどれが重複しても和了できるという“全てが待ち牌”になっている場合を、国士無双十三面待ちと呼びます。例えば、国士無双をあと1種だけ集めればテンパイというところで、実際には「どの牌が対子になっていないか」状態を乗り越え、13種類すべてが待ちになるという非常に稀な形。

国士無双の基本ルール・条件

国士無双の基本条件

1・9数牌(萬・筒・索のそれぞれ1,9)+字牌(東南西北・白發中)の計13種類をバラバラに1枚ずつ揃える。それらのいずれか1種をもう1枚加えて対子とする形。門前(鳴きなし)でなければならず、鳴いた時点で国士は不可能。

十三面待ちになる形

  • 「自分の手牌13枚が、1~9数牌×3スーツ合計6種+字牌7種(計13種)をすべて重複なしで揃えており、対子がまだできていない」状態。
  • そこからいずれかの牌を引けば、いま手元に存在する牌と対子を作ることができる(→国士無双完成)ため、13種全部が待ちとなる。結果、1種の牌(対子候補)をすでに2枚持っているわけではなく、14枚目を引いて初めて対子が生まれるというイメージ。

国士無双の注意点

待ち牌が13種=多面待ちの威力

  • 国士無双十三面待ちは、同スーツや字牌を含めた13種類の牌すべてが和了牌になるため、理論的に「13面待ち」という超多面待ち。
  • 和了率が非常に高く、特に終盤で他家が安易に字牌や端牌を捨てがちだと放銃(ロン)を誘いやすい。

リーチするかダマにするか

  • 役満なので翻数加算の意味はないが、リーチ棒や他家へのプレッシャー効果を期待しリーチをかける選択肢もある。
  • 一方、ダマテン(黙和)にしておけば相手の警戒度を下げることもできるため、局面次第で使い分けが必要。
  • どちらにせよ“13面待ち”と気づかれると相手に字牌や1・9を切られなくなる可能性があるため、捨て牌の演出が難しい。

テンパイまでの遠さ

  • 国士無双十三面待ちを作るには、配牌から1〜9字牌を計13種類バラバラに揃える運が必要で、通常の国士よりさらにハードルが高い。
  • 大抵は「まず国士狙い→途中で1種目が重複して対子になってしまう」「13面には届かない」で終わるパターンが多い。

ダブル役満・トリプル役満

  • 一部ローカルで「国士無双十三面はダブル役満」「単騎ロンはさらに+何倍」など様々な増幅ルールが存在する。
  • 一般的な競技ルールでは国士無双の13面待ちも1役満扱いで、他の役との複合もないと見るのが主流。

和了時のチョンボ問題

  • 国士無双はフリテンや待ちが変化しやすい場面もあり、13面待ちだと思っていて実は単騎待ちだったなどの勘違いをして和了宣言するとチョンボになる恐れ。
  • 形を間違えないよう慎重に確認する必要がある。

複合が事実上困難

  • 国士無双は特殊形の単独役満であり、他の面子系役満(大三元・四暗刻など)とは構造的に両立不可能。
  • 唯一「天和・地和」などの条件付き役満と同時になる可能性はあるが、その際の得点は通常「より上位のもの」あるいは「単独いずれか一方」になるケースが多い。