四槓子(スーカンツ)

四槓子(スーカンツ)とは?

四槓子(スーカンツ)は、1局の中で自分自身が合計4回の槓(カン)を成立させ、かつ和了に至った場合に認められるとされる役/役満(※ローカル色が強い)のことです。通常、麻雀では槓を4回行うと「四槓散了(スーカン流れ)」という流局ルールが適用されることが多く、局が強制終了となってしまいます。そのため、「四槓子」は四槓散了の発生よりも先に自分が和了するという極めて珍しい状況をクリアする必要があります。ルールや卓によっては「四槓散了が適用されずに四槓子を認める」取り決めや、「四槓子はダブル役満扱い」といった独自のローカルルールが存在することもありますが、公式競技ルールでは採用しない場合が多いのが実情です。

四槓子基本ルール・成立条件

“4回のカン”を自分が成立させる

  • 暗槓(アンカン)、大明槓(ダイミンカン)、加槓(カカン)のいずれでもOKとし、「自分が4回槓をした」実績をもって四槓子とみなすローカルが多いです。
    • 例:暗槓2回+大明槓2回、といった形でも合計4回なら可。
    • ただし、他家の槓はカウントされないため、自分が計4回宣言している必要があります。

四槓散了(スーカン流れ)の扱い

  • 多くのルールでは、誰かが4回目のカンをした時点で四槓散了という特殊流局ルールを発動し、局が終了する、と定めています。
  • しかし、四槓子を認めるローカルルールでは、「4回目のカンの直後に和了できれば四槓子で成立」「流局しない」とする場合など、さまざまな取り決めが存在します。
  • そのため、四槓子が公式・一般的に採用されることは少ないと理解しておくのが無難です。

和了への到達

  • 4回の槓を行っただけではダメで、最終的に和了(アガリ)しなければ成立しません。
  • もし他家が途中でロンやツモなど和了を先にしてしまえば、四槓子を達成できないまま局終了となります。
  • さらに槓をするたびに手番が変わったり、ドラが増えたり、他家に警戒されるなどさまざまな影響があるため、実現は極めて難易度が高いです。

四槓子の注意点

ほぼ“ロマン役”としての位置付け

  • 四槓子を狙うには、自分の手牌に槓できる牌が次々集まらなければならず、かつ他家が和了する前に4回槓を自力で行い、さらには和了にこぎつけるという異常に低確率な状況が必要です。
  • そのため、戦術的にはほとんど狙う価値がないと言えます。主にロマン・ネタ要素として語られることが多い役です。

槓を重ねるリスク

  • 槓をするたびに、自分の手牌が伸びるメリットやドラが増えるメリットがある一方、
    • 他家が新ドラを得る可能性
    • 放銃した際の失点上昇
    • テンパイ形が変わる危険(リーチ中の暗槓で待ち替わりチョンボなど)
    • 手番が飛ばされる(他家に回る)
  • さらに、4回目の槓で四槓散了が宣言され流局するというルールが一般的なため、そもそも四槓子成立まで行き着かない場合がほとんどです。

実現した場合の得点

  • 一部ローカルでは「四槓子=役満」「四槓子=ダブル役満」「四槓子=数え役満級」など多様な扱いがあります。
  • 公式競技麻雀では採用されず「四槓散了」で流局 → 四槓子不成立が多いため、得点としては0(流局)になることが一般的という悲しい結末が普通です。

ローカルルール例

  • 四槓散了発動前に自分が和了を宣言できた場合、四槓子役満成立とするローカル。
  • 四槓散了を採用せず、常に続行して4回槓を宣言し和了→四槓子認定、といった取り決めもある。
  • 四槓子はダブル役満、またはさらに複数の役満を複合扱いにするなど、ルールは千差万別。

槓競争・槍槓のリスク

  • 自分が槓を多用する場合、他家が“槍槓(チャンカン)”でロンを狙う可能性も上がり危険。
  • 4槓子を目指すにはしばしば強引な加槓や暗槓が必要で、放銃リスクを跳ね上げる要素となる。

フリー雀荘・仲間打ちでの盛り上がり

  • 四槓子はロマン役として仲間打ちやネット掲示板などで話題になりやすい。
  • フリー雀荘やプライベートゲームで独自に「四槓子は祝儀いくら」「四槓子は○倍役満」など設定するケースもあり、非常に稀に盛り上がるエピソードがある。